小学校PTA会長の式辞として依頼された作品です。親子の絆を心に描きながら、ひととき父親になりきって18年前に戻ってみました。学校での出来事を目を輝かせて話す姿に、親としての幸せをしみじみ味わったものでした。 |
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皆さん、ご卒業おめでとうございます。入学式の時、同じようにここに並んだあどけない皆さんが、こんなに大きく見違えるようになりました。○○小学校でいろんなことを学び、勉強にも運動にも、そして遊びにも頑張ってきたから、立派に成長することが出来たことをとてもうれしく思っています。
皆さんが、こうして晴れの卒業式を迎えるまでの6年間には、先生方の熱心なご指導とご両親の温かい愛情がありました。また学校職員の皆様や地域の方々も、いつも皆さんを応援し支えて下さいました。そのことへの感謝の気持ちを、どうか忘れないで下さい。
人間は「人の間」と書くように、人は人と人の間で誰もがお互いに助け合い、協力し合って生きています。ですから皆さんは、何よりもまず一人一人が「自分を大切に」して下さい。自分自身を心から大切に思うことが、思いやりや助け合いの最初の一歩になるのです。
たとえば、災害のボランティアに駆け付ける人たちがいます。「人の役に立つ仕事がしたい」と一生懸命勉強している人もいます。また、お年寄りに席を譲ったりして親切にしている人もいます。この人たちは皆、一見他人のためにしているように見えますが、実は自分自身を大切にし、成長させているのですね。「自分を大切にする人は、他の人からも大切にされる」というのが、昔も今も変わらない世界共通の約束なのです。
さて、皆さんはこれから中学生になり、今までより難しい問題に出会うこともあるでしょう。そんな時、お友達との「友情」がとても大きな力になってくれます。私もこの○○区で生まれ育ち、今も小学校時代の同級生5人で仲良くしていますが、良い友達はうれしい時は喜びを二倍に、つらい時は悲しみを半分にしてくれる一生の宝物です。どうか皆さんも、ここに座っているお友達をこれからも大切にして下さい。そして、○○小学校で学んだことを生かして、自信を持って中学校に進んで下さい。皆さんならきっと大丈夫です!頑張って下さい!
卒業生のPTAの皆様、いろいろお力添えをいただきありがとうございました。晴れの卒業式を迎え、心からお祝い申し上げますと共に、お子様の健やかな成長をお祈り致します。
校長先生はじめ諸先生方、学校職員並びにご来賓の皆様、これまでの温かいご指導誠にありがとうございました。保護者を代表してお礼を申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
本日は誠におめでとうございます。 |
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小学校の卒業式は、40年近く経った今も鮮明に浮かんできます。お揃いの中学校の制服。女子児童が大泣きに泣いて、釣られるように男子も涙と鼻水を垂らしていました。でも考えてみると、半月後には同じ顔ぶれで中学校へ。木造校舎とイガグリ・おかっぱ頭時代の懐かしい思い出です。 |
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皆さん、ご卒業おめでとうございます。
本日、この晴れの門出にお招きをいただき、ご挨拶申し上げる機会を得ましたことを、誠に光栄に思っております。
こうして皆さんの晴れやかなお顔を拝見しておりますと、私まで心が高揚し、とても感激致します。
この三年間、青春を思いきり謳歌して、学業に、またクラブ活動に打ち込んでこられた成果が、栄えある卒業証書授与式に実を結びました。皆さんの頑張りに心から共感し、お慶び申し上げると共に、今日まで皆さんを優しく励まし、時に厳しく指導してこられた校長先生はじめ諸先生方の熱心なご努力に、深く敬意を表する次第でございます。
また、惜しみなく愛情を注いで見守ってこられたご両親・ご家族のお慶びもさぞかしと、改めてお祝い申し上げます。
皆さんは、この思い出多い○○高等学校を巣立ち、進学する人、また社会に出る人と、大きな夢と希望を抱いて、それぞれの道へと旅立って行かれます。
けれども、どのような道に進もうとも、共に過ごした仲間であることを忘れないで下さい。そして、ここで生まれたかけがえのない友情を、どうかいつまでも大切にしていただきたいと思います。
さて、これから皆さんが、未来を切り拓いて新しい道を進んで行くために、いちばん大切なものは何でしょう。さまざまある中で、私は特に「勇気」と「知恵」だと思います。情熱に志を加えると勇気が生まれます。知識に経験を加えると知恵が育ちます。皆さんはすでに、若い情熱と豊富な知識の持ち主ですから、残るはあと半分だけ。社会に貢献し自分を高めるという志を忘れず、謙虚で素直な心でたくさんの経験を積んで下さい。
厳しい時代と言われますが、勇気を奮い立たせ、知恵を絞って一日一日を大切に生き抜いて行く。その積み重ねこそが、確実に夢を現実に変えるのです。
今、まさに羽ばたこうとする皆さんの人生は、言わばこれからが本番です。
時には、困難にぶつかることもあるでしょう。けれども、皆さんはけっして独りぼっちではありません。
そんな時は、同期生のみんながそれぞれの場で頑張っていることを思い出し、くじけず、あきらめず、何度でもチャレンジして下さい。必ず道は拓けます!
皆さんのご健勝と、これからのご活躍を心からお祈り致しまして、はなむけの言葉と致します。
本日は本当におめでとうございます。どうかお元気で!
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高校卒業式に寄せた来賓の祝辞です。私自身は「ひたすら文章を書いていた三年間」だったのですが、今でも無性に懐かしく思える時があって、先日突然恩師を訪ねてきました。当時の青春ドラマのヒーローも今や県知事、隔世の感があります。ちなみに私は、卒業式は風邪で欠席でした。 |
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ただ今ご紹介いただきました○○○○株式会社の○○でございます。本日はこのように喜ばしい席にお招きを賜り、大変光栄に存じております。ご指名によりまして、一言お祝いのご挨拶を述べさせていただきます。
○○君、○○さん、ご結婚誠におめでとうございます。ご両家ご親族にもこよなきお慶びと存じ上げ、心よりお祝い申し上げます。
先ほどご紹介がありましたように、お二人は職場結婚でございまして、現在共に○○○○株式会社設計部に籍を置いて、優秀な社員として活躍しております。
お二人の入社以来、私は直属の上司としてずっと見守ってまいりましたが、実は今もなお、お二人の結婚には新鮮な驚きを禁じ得ません。と申しますのも、お二人は社内で恋愛中の素振りをまったく見せないどころか、日頃から仕事をめぐって活発に意見を闘わせる間柄でありまして、てっきり私は、これからも職場の大切な同志として、また良きライバルとして、共に切磋琢磨しながら成長されることと信じ込み、期待を寄せていたからです。
けれども、それはお互いの仲を意図的に隠そうというのではなく「公私のけじめをきちんと付けて仕事に打ち込みたい」という、お二人のたっての希望によるものと伺いました。いかにも熱意と責任感が人一倍強く、周囲の信頼も厚いご両人らしいお考えだと、改めて感じ入った次第でございました。
さて、新郎○○君は住宅建築の有能な若手設計士として、新婦○○さんは新進気鋭のインテリアコーディネーターとして、共に将来を嘱望されております。いわば、力を合わせて「素敵な家」を作り上げる専門家でございます。
そのお二人が愛を育み、仕事の名コンビから人生の伴侶へと大出世を致しました。それゆえ従来のように、家という素敵な器を作っていただくだけではいささか不足でありまして、これからは「幸せな家庭生活」という名の、素晴らしい中身も作り上げていただきたいのです。
これは一見難しいことのようですが、実は作り方は至ってシンプルで、お二人の一致協力さえ怠らなければ必ず上手に出来上がりますから、ぜひチャレンジしてみて下さい。「笑顔」と「感謝」と「思いやり」という三つの材料を惜しみなく使っていただくのが、何よりのコツでございます。
こうして、本日ただ今から、お二人には本業の住宅設計に加えて「人生設計」という定年のない仕事が与えられた訳でございます。幸い○○さんは結婚後もお仕事を続けられるとのことですから、どうか仕事と家庭を上手く両立させて、公私共に支え合い、成長し合える夫婦をめざして下さい。
私も微力ながら、職場の、また人生の先輩として、これからも温かく見守ってまいります。 ご列席の皆様方にも、若い夫婦に何かとお力添えを賜りますよう、この場をお借りしてお願い申し上げます。
それでは、洒落たメッセージなどは後の方にお願いすると致しまして、特に新郎に一言、はなむけの言葉を申し上げて結びとさせていただきます。
「男は仕事と女房に惚れておれば絶対に間違いはない!」。
私が結婚致しました折に、○○○○当社現会長よりいただいた言葉です。エコの時代ですので、使い回しをお許し願います。
○○君、○○さん、どうか末永くお幸せに!本日は誠におめでとうございます。
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人生最大の式典・結婚式。最近は媒酌人を立てない式も多く、司会者や主賓が新郎新婦のプロフィールを紹介したり、引き立てをお願いする場面も多くなっているようです。
キャリアを持って第一線で働く二人の人前結婚式に寄せる、主賓の祝辞を書かせていただきました。 |
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ご紹介に預りました○○○○株式会社の○○でございます。本日は御社の創立40周年並びに新工場落成の晴れの式典にお招き下さいまして、心よりお礼申し上げます。
株式会社○○○○の皆様、本日は誠におめでとうございます。40年という栄えある節目を迎えられ、また最新の設備を揃え環境にも万全の対策を整えた、テクノロジーの集大成ともいうべき近代的な新工場を前に、さぞや皆様方の胸中には、新たな誇りと明日への希望が湧き上がっておられることと拝察致します。
さて、御社の創業時を知る生き証人の一人として、この機会にぜひお話しさせていただきたいと存じます。それは先年惜しくも亡くなられた、創業者のご先代○○社長との出会いの思い出でございます。
40年前、私は駆け出しの営業マンとして、連日飛び込みの工場回りに明け暮れておりました。蝉しぐれの暑い夏、日もどっぷり暮れてそろそろ帰ろうかと思っていた矢先、偶然通りかかった小さな町工場の前で声を掛けて下さったのが、若き日のご先代でした。私が精密機械メーカーの社員と知るや、蒸し風呂のようなトタン屋根の下で汗も拭わず、そのまま夜の更けるまで質問責め。「こんなに熱心な人がいたのか」と、呆気に取られながらもたちまち魅了されてしまったのが、まるで昨日のことのように思われます。
とにかく「情熱的で誠実な方」でした。そして「人を大切にされる方」でもありました。全力を尽くした上での失敗は優しく慰めて下さいますが、怠惰や手抜きは断じてお許しになりません。長いお付き合いの中で、どれだけ多くの「生きた勉強」をさせていただいたことでしょう。私も髪に白い物が混じり、営業本部を預る身となりましたが、ご先代に叩き込まれた仕事の喜びと緊張感こそを、今も変わることなく私共の指針とさせていただいております。
こうしてご先代の陣頭指揮の下、一丸となってひたすら技術を磨き、常に創意工夫を絶やさない姿勢を貫かれた結果、お客様の信頼を集めて会社は日ごとに成長し、今日の佳き日を迎えられました。ご先代がこの素晴らしい新工場をご覧になったらどれほどお喜びになることかと、今、改めてしみじみ述懐する次第です。
誇らしいことに、ご先代の情熱と誠実さはそのまま長男の○○現社長に受け継がれ、また株式会社○○○○様のゆるぎない理念・社風として、社員の方お一人お一人にしっかりと根付いております。まさに「企業は人なり」でございまして、これこそが最強かつ永遠の企業戦略ではないでしょうか。
二倍の生産能力を持つといわれるこの新工場の本格稼働によって、売上が二倍になります。それにも増して、お客様との信頼の絆は、五倍にも十倍にも強く結ばれてまいります。 来るべき50周年、100周年に向け、株式会社○○○○様のますますのご発展を心からお祈り申し上げ、ご挨拶と致します。
本日は誠におめでとうございます。 |
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創立40周年並びに新工場落成記念式典に寄せる、来賓の祝辞です。最初に考えたのが「創立40周年」と「新工場落成」では、どちらがより重きをなすかということ。歴史の歩みという精神性においては40年が勝り、現実的な企業展開の上では新工場にウェイトが。
当節流行の「コンプライアンス」の面から、取り敢えず精神性に軍配を上げてみました。 |
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